『ウィッチャー3 ワイルドハント』が、待望の“Modクロスプラットフォーム対応”を発表!
2025年内に配信予定の最新アップデートにより、PS5/Xbox Series X|S/PC間で共通のModが利用可能になります。
これにより、コンソールユーザーでもPCユーザーが作成したModの一部が楽しめるようになり、10周年を迎える本作の遊び方がさらに進化します。
目次
『ウィッチャー3』とはどんなゲーム?
『ウィッチャー3 ワイルドハント』は、ポーランドのCD PROJEKT REDが開発したアクションRPGです。2015年にPC、PS4、Xbox One向けに発売され、以降Switch版(2019年)、次世代機版(2022年)など複数機種で展開。シリーズ累計では8,500万本以上、うち『ウィッチャー3』単体で6,000万本超の販売実績を誇ります(※2025年5月時点公式発表)。
広大なオープンワールド、重厚なストーリー、選択による分岐などが高く評価され、数百以上のGOTY(Game of the Year)を受賞。文学的にも高い評価を得ており、原作小説(アンドレイ・サプコフスキ著)も世界的に翻訳・販売されています。

ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション(PS5版)
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ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション(Switch版)
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※本記事で紹介しているクロスプラットフォームMod対応は、PS5・Xbox Series X|S・PC版のみが対象です。Switch版はModに対応していませんのでご注意ください。
そもそも「Mod」とは?
「Mod(モッド)」とは、ゲームの仕様や見た目、要素をプレイヤー自身がカスタマイズ・追加する拡張データのことです。「Modification」の略語で、非公式のものも多く存在します。
たとえば、グラフィックの高解像度化・キャラクタースキンの変更・UIの改善・新クエストの追加・ゲームバランス調整など、多種多様なModが開発されています。
PCゲームでは長年一般的ですが、コンソール機では安全性や審査上の理由から導入が制限されていました。今回のアップデートでは、このModの一部を公式のルートを通じてPS5やXbox Series X|Sでも導入可能にするのが最大のポイントです。
クロスプラットフォーム対応Modの詳細
本アップデートは、『ウィッチャー3』10周年を記念した大型機能の一つとして、2025年内に配信予定です。
新たにmod.ioというMod配信プラットフォームを介して、承認済みのModをPS5/Xbox Series X|S/PC間で共通利用できるようになります。mod.ioは『スノーランナー』『テラリア』など他タイトルでも実績があるプラットフォームで、安全性とガイドライン遵守を重視した仕組みが特徴です。
なぜ「MODの公式対応」は特別なのか?
今回のアップデートが注目されている理由のひとつは、「MODを公式がサポートし、さらに家庭用ゲーム機でも使用可能にした」という点です。
MOD(Modifications)は本来、ユーザーコミュニティによって作成される非公式の拡張データであり、PCゲーム文化における“裏技”や“愛のある改造”として発展してきました。
しかし、MODには著作権・セキュリティ・品質保証などの問題がつきもので、開発元が公式に対応する例は非常にまれです。特に、PS5やXbox Series X|Sといった家庭用ゲーム機でのサポートはきわめて例外的で、一般的には許可されていません。
その中でCD PROJEKT REDは、10周年という節目にあたり、MOD配信プラットフォーム「mod.io」を通じて、コンソールとPC間で承認済みのMODを共通使用できる体制を構築しました。これは、ゲーム業界全体を見ても非常に革新的な取り組みであり、ユーザー参加型のゲーム体験が「公式ルートで保証」される新時代の始まりとも言えます。
まさに『ウィッチャー3』らしい、プレイヤーとの信頼に基づいた自由なゲーム設計が体現されたアップデートと言えるでしょう。
対応するModの条件と制約
すべてのModが対応するわけではなく、以下のようなルールが明示されています:
- mod.ioアカウントの作成と、CD PROJEKT REDアカウントとの連携が必要
- CD PROJEKT RED公式によって承認されたModのみ使用可能
- スクリプトを含むModはREDkit(公式Mod開発ツール)を使う必要あり
- テクスチャパックなどはREDkit不要
- コンソールごとのコンテンツガイドラインにより配信制限される場合あり
また、PCユーザーはこれまで通りNexus ModやSteam Workshopなども併用可能ですが、これらのModはクロスプラットフォーム対象外となります。
PCとコンソール間での違いに注意
クロスプラットフォーム対応とはいえ、全Modが完全に同一内容で提供されるわけではありません。特に家庭用ゲーム機ではセキュリティや審査基準の制限があるため、以下のような違いが発生する可能性があります:
- 表現上の制限(暴力・性的表現などのフィルター)
- 外部ファイルへのアクセス制限により一部機能が無効化される場合あり
- ModのアップデートタイミングがPCより遅れることがある
そのため、クロスプラットフォーム対応=全機能が等しく使用できる、ではない点に注意が必要です。